中国系移民2世で周囲に溶け込めないことがコンプレックスだった父、良き妻良き母であれという母親の信念に反して医者になりたかった母。父は母似で青い目の娘が周りに溶け込んで生きることを熱望し、母は自分の果たせなかった医者になる夢を娘に託した。そして娘はある日湖で死んだ。
それぞれが自分の視点だけで相手を見ていた結果起こっていたボタンのかけ違いは少しずつ家族の関係のひずみとなっていて、それが娘の死をきっかけに亀裂となり家庭は崩壊へと向かう。
両親の果たせなかった夢を託された長女、妹に親の注目を奪われたがゆえに自由になった長男、家族全員に存在すら認識されない次女。親の期待という名の呪いがテーマかなと思うが、それ以外にも人種差別や性別による差別なども大きく関わっている。
父や母がそうなってしまった背景には同情するが、それにしても身勝手だろうと思ったし、下の妹はなんかよくわからない役回りだった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
洋書
- 感想投稿日 : 2022年2月13日
- 読了日 : 2022年2月13日
- 本棚登録日 : 2022年2月6日
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