意中の建築 上巻

著者 :
  • 新潮社 (2005年9月21日発売)
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○旧千代田生命本社ビル|村野藤吾|目黒区
○ジャンタル・マルタル||インド ジャイプール
○ストックホルム市立図書館|エリック・グンナール・アスプルンド|スウェーデン ストックホルム
○閑谷学校||岡山県備前市
○母の家|ロバート・ヴェンチューリ|アメリカ フィラデルフィア
○河回村||韓国 慶尚北道
○サン・ガルガーノ聖堂||イタリア サン・ガルガーノ
○俵屋旅館||京都府京都市
○サー・ジョン・ソーン美術館|サー・ジョン・ソーン|イギリス ロンドン
○ケース・スタディ・ハウス#1|ジュリアス・ラルフ・デイヴィッドソン|アメリカ ロサンジェルス
○マーヴィスタ・ハウジング|グレゴリー・エイン|アメリカ ロサンジェルス
○ロザリオ礼拝堂||フランス ヴァンス

住宅巡礼に比べるとひとつの建築に対しての文章が少ないのでやや物足りなく感じたけれど、いろいろな国の様々な名建築を中村好文の手描き図面を見ながら堪能できるのはとても楽しい。
中でも母の家の玄関・階段・暖炉の収まりの図面と中村好文なりの解釈の図はとてもわかりやすい。ヴェンチューリの『建築の多様性と対立性』の意味がようやく少しわかった気がした。

中村好文が座右の銘として挙げている「偉大な建築物の実感を得るために最上の方法はその建物の中で目を覚ますこと」というチャールズ・ムーアの言葉。私はそれを知らなかったけれど、本能的にそれを実行していた。
良い建築に巡り会うと、せかせか次に行かずにゆっくりしたくなって、そうするとだんだん気持ちがよくなって、昼寝をしてしまう。良い建築ほど昼寝が気持ちいいもんだ、なんていっていたけれど、巨匠が同じことを言っていたなんて、なんだか嬉しい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 建築
感想投稿日 : 2009年11月13日
読了日 : 2009年11月12日
本棚登録日 : 2009年11月12日

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