ルポ 大学崩壊 (ちくま新書 1708)

著者 :
  • 筑摩書房 (2023年2月9日発売)
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旧態依然たる大学は改革が必要!という思いと、

そうはいっても最近の大学は学生にいろいろな試みをしている!という思いと、

両方を持ちながらこの新書を読む。

「利益が出る大学」を目指せと、大学改革を推奨し、学校経営に首を突っ込む国、

地方自治体。

それはそれで双方言い分もあろう、が、、、

読むにつれ、反吐が出てきた。

中には真に大学を変え、世の中の役に立つ人材を輩出させたい、という思いの人も

いるかもしれないが、このルポに出てくる学校トップはクズばかり。

民間人なら私腹を肥やすため、首長や官僚なら、天下りをするため。

結局私腹を肥やすためだ。せこいクズばかり。それをいかにも合法的にやる。

大義名分を勝手に作って。あるいは捏造して。あの京都大学ですら。



・・・官僚の天下りポスト作り。

これが今の日本の諸悪の根源になっている、という思いが高まっている。

日本の財政破綻だって、1000兆の赤字というけれど、財団法人やらなにやらに

資産はどんどん流れている。

オリンピックやら万博やらカジノやら明治神宮再開発やら、

日本を壊す新しい事業を起こし、法人を作り、そのポストに官僚OBが天下っている。そして高給を食み個室をあてがわれ、、、

それが至る所に出てきている。



都市部受験勉強偏差値エリート官僚は、せこくてずるい。

自分のことしか考えない。

地方でもまれ地頭で東大に入って官僚になるような輩はもういないのか。



本来そういう馬鹿を止めるのが政治家の役目だが、

世襲のボンボンたちはそんなことはどうでもいい。というか考えられない。

神輿に担がれれば気持ちいい。

彼らの多くも選挙区は地方だが、出身は都内中高一貫エリート校だったりする。

今の、そして前の前の首相みたいに超一流大には入れない世襲もいるが。



こうして日本はどんどん衰退していく、、、

何も知らんサラリーマン、特に若者は、わずかな給料から税金、社会保険料を

吸い上げられる。消費税をとられる。国は赤字だから我慢せいと。



それでも黙っている一般市民ではいけない。



大学崩壊も根っこは一緒だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年8月2日
読了日 : 2023年8月1日
本棚登録日 : 2023年7月28日

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