俎上の鯉は二度跳ねる (フラワーコミックスα)

著者 :
  • 小学館 (2009年5月8日発売)
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感想 : 268
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ただただ、気づいたら読みながら泣いていた。

恋愛を描いているんだけど、その恋愛が一人一人の人間のうえに乗っかっているというのかな…恭平のほころびやすい大人らしさや流されやすさ=やさしさと、今ヶ瀬の迷いのなさや潔さ=強さが恭平に全乗っかりしてるからの弱さが、人生を積み重ねてきた人間の“らしさ”になっていて。その二人のやりとりがすごく今の自分に響いた。

たぶんそれは、今ヶ瀬が強くなれるのも振り回されるのも恭平さんのせい(おかげ)で、恋愛に踊らされる恋愛ではなく、相手ありきの愛を少しだけ自分がわかるようになったのかな…と思った。相手ありきだから途中でぼろぼろになっちゃうのも痛すぎるくらいにわかる。

恋に恋しない漫画。愛を抱える人たちに読んでほしいなと思いました。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: ぞくぞく
感想投稿日 : 2013年9月21日
本棚登録日 : 2013年9月21日

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