
岡倉天心が英語で書いたものの翻訳。原文つき。
『茶の本』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/406159138Xが良かったから手に取ったけれど、最初の方だけ読んで挫折。
1904年に発表された文章だから、その時点に必要なことが書いてある。
前時代(徳川時代)への過剰な攻撃、現代(明治時代)のもどかしさが今の私にはズレて届く。
普遍の部分もないわけじゃないんだけど。
この人はきっと、バランスをとりたい人だったんだろうと思う。
傾いた板の軽い側に重石をおこうとする人はいつだってマイノリティだ。
そういう人が私は好きだ。
でも今の傾きと当時の傾きが違うから、このまんま素直に読むと今の傾きを強化してしまう。
そんなような印象を受けた。
- レビュー投稿日
- 2014年11月5日
- 本棚登録日
- 2014年11月5日