悪の教典

著者 :
  • 文藝春秋 (2011年11月14日発売)
3.72
  • (180)
  • (310)
  • (240)
  • (56)
  • (18)
本棚登録 : 1831
感想 : 364
3

あまり類を見ない設定と少しずつ明かされてくる主人公の過去に引きずられて、中盤までは夢中で読みました。

でも見せ場?のバトロワでちょっとガックシ。悲惨なシーンになることは前提知識として持ってたけど、あまりにも死が記号でしかない気がしました。バトロワに及ぶまでの展開が急すぎることもあって、主人公のサイコパスである故の恐怖云々よりも、あの惨殺のえぐさにばっかり目がいってしまう。
やり方がその場凌ぎなせいでそれまで圧倒的に見えた主人公が小物に見えたことにも、前半とのギャップを感じました。

設定とストーリーが噛み合ってるようで噛み合ってないような。殺人狂にしなくても設定は生かせたように思います。
ちょっと残念。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 読んだ
感想投稿日 : 2012年11月24日
読了日 : 2012年11月24日
本棚登録日 : 2012年11月23日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする