世にも危険な医療の世界史

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本棚登録 : 434
レビュー : 16
制作 : 福井 久美子 
mendakoさん 歴史   読み終わった 

誰もが病気になる。
しかし病気にはなりたくない。
だから新しい治療法が発見されればそれを試したいと思うし、効くと言われれば試したくなるのが人間の性だ。

現代の私たちは、本書を読んで過去に生まれなくてよかったと思うに違いない。
なぜなら本書に扱われている医療行為は、医療行為とは思えないものばかりだからだ。
とは言え、私たちが受けている治療法も、あと50年後、100年後にはとんでもない治療法だと言われるかもしれないが。

子供の夜泣きにはいつもゲンナリさせられる。
ちゃんと寝てくれればいいのに!
それは過去であっても同じこと。
さぁ、そんなうるさい子供を黙らせるためにはどうする? 
100年前ならこうした。
鎮静シロップ万能薬!テッテレー
子供に飲ませる、その原材料はモルヒネ、アヘン。
親たちは、あの騒々しい子供たちの鳴き声から永遠に解放されるのだ!
なぜなら、二度と子供たちは目覚めないから。

 今でもたまに酸素水・水素水なる若干怪しげな水が売られている。
それは200年前も同じ。
どんな病も治す、泥水!テッテレー
いやいや、おかしいでしょ。
200年前のことでしょと笑っているあなた方!
なんと1992年には飲水療法としてベストセラーになっている。
痛みを伴う多くの変性疾患アレルギー高血圧肥満さらにはうつ病まで治る!
そんな怪しげな療法について筆者は、水から酸素を抽出する事は人間にはできないと断言する。
それでも酸素をもっと取り込みたい人のために簡単な方法を本書では紹介している。
それは、深呼吸。

他にも発汗ダイエットや断食療法その他関連風呂などとんでもない治療法ばかりが載っている。
実は人間は今でも大して変わっていないのではないだろうか。
今までの医療に対して全く効果がないと思い込んでしまえば、民間療法や怪しげなカルト宗教に簡単にはまってしまう。
本書を笑い話として読むのではなくて、理性を保つこと焦らないこと、インターネットの書かれていることを安易に信じ込まないこと、それが大事なのではないだろうか。
しかしそうはいっても自分自身が不治の病におかされてしまったら、簡単にこういった怪しげな情報に引っかかってしまうかもしれない。
危険な医療を妄信することは、誰もがあり得ることなのだ。

レビュー投稿日
2019年7月14日
読了日
2019年5月26日
本棚登録日
2019年7月14日
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