魔王城一限目 (ファミ通文庫 た 1-5-1)

著者 :
  • エンターブレイン (2008年11月29日発売)
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感想 : 9
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「吉永さん家のガーゴイル」でお馴染みの(読んだことないけどw)田口仙年堂さんが送る痛みと優しさの物語。

ストーリーの概略としては、

司令官に逆らいド田舎に左遷された軍人のエイゴが、魔王の申し子と呼ばれる歩く災厄である「魔人」たちの先生役をする。
圧倒的な魔力を持つが故に一か所に集めて隔離されている魔人。かつてエイゴは姉を魔人によって亡くしており魔人に対しては負の感情を抱いていたが、魔人との触れ合いを通じて魔人が他の普通の子供たちと何ら変わらないことを知り、エイゴは少しずつ前に進んでいく――。

こんな感じ。

熱血で(身長含め)ちょっと子供っぽいエイゴが、人間不信気味だった魔人の子供達と徐々に打ち解けていく過程が楽しくて微笑ましかった。
エイゴはいい先生すぎるし、部下のバズもいいキャラしてる。
初めはこれでもかと言うほどに魔人を恐れていたバズが、
エイゴの助力もあって少しずつ、だけど確実に一歩ずつ前に進んでいくのがいい。
勇気を出して魔人の子供たちに手を伸ばすバズも称賛に値するけど、
それを受け入れる子供たちも本当に良い子なんだよね(´∀`*)
英雄気質のあるエイゴと「人間らしい」バズのコンビがいい味出してます。

ただ物語の背景には魔人に対する差別や戦争があるのでかなり重たいものとなっています。
それ故に無邪気な子供達と優しいエイゴが輝くのかもしれませんが。

続刊も気になるし今度買おう(^^)

「一般人から見れば、軍隊は狂人の集団にしか見えないだろう。しかし軍は民を守るために敵を殺す存在だ。医者がどんな手を用いてでも患者を救うように、軍隊はありとあらゆる手を使って敵を殺す。」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年11月18日
読了日 : 2012年11月15日
本棚登録日 : 2012年11月18日

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