窪さんの本は覚悟して読まないと傷だらけになって血を流す。
でも今まで形をもたなかった心の奥底の見えない膿が、窪さんの文章によって血という形を得て流れ出したあとの読後感は、他の読書では得難い。…窪さんの文がいらない人は幸福だ。
このアニバーサリーは子を産み育てるという不変的なものを時代と個人によって切り取られている。
子を産み育てるという古代からの川の流れは変わらない。けれど人生の中では一部分だ。
戦争と震災、原発。終わっていく世界を生きる次世代の親子。晶子の姿をした窪さんが見守ってくれているような温かさを感じた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
家族
- 感想投稿日 : 2013年5月19日
- 読了日 : 2013年5月19日
- 本棚登録日 : 2013年5月19日
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