官僚村生活白書

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  • 新潮社 (2010年6月1日発売)
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官僚村生活白書 / 横田由美子 / 2012.6.29(23/102)
 優秀な官僚とは、政治家にご説明を重ねて彼らに転がされているように見せかけながら、実は転がす側にたち、省益や局益のための法案の草稿をつくり、最大の決戦地である、部下を通過させる者。
 麻生政権末期、官僚批判。盲導犬を叩くようなもの。我々官僚がどれほど骨身を削ってお世話したと思っているのだ。
 非常勤職員:昔は縁故。金には困らない良家のお嬢様。公募の採用が増えたことで質が変容。戦犯は長妻厚生大臣。
 霞が関では、お金には変えられない経験と人脈を築くことができる。金銭的に余裕があり、外見的にも能力的にも質の高い女性を取り続けて、非常勤をブランド化させなければ、非常勤のクオリティーも人材の質も下がる一方。
 外交官に愛人がいるのは当たり前。一流外交官は取材にきた記者を愛人にする。情報を取りに来た相手を寝返らせ、自分に都合のよい情報を流す。二流は、省内の部下を愛人にする。三流は非常勤に手つけて結婚。どんなに顔や性格がよくても、何のメリットもない結婚。
 庶民外交官夫妻が厳格に守られてきた外交官夫人たちの風紀や秩序を乱れさせているだけではなく、破壊しかけている。
 官舎:夫が表で生きている世界と表裏一体。
 優秀な官僚が「俺たちは市役所や県庁の職員のような単なる実務屋ではない」と官僚としての職に見切りをつけて、霞が関を去っていけば、国力の低下につながる。
 天下りという将来のニンジンはなくなり、給与カットと人員削減から逃れようもない。だが、それはある意味まやかし。若いころから法案のドラフトを書き続けてきた彼らは法の抜け穴を探したり、作ったりという意味でも超秀才。
 表面的に仕組みを変えたところで、官僚村で脈々と受け継がれてきたしきたりと精神を根本から変えない限り、霞が関は決して変わらない。官僚たちは、アメーバのように巧みに姿を変えながら、確実に彼らの生きる場所を見つける天才。
 米国のように二大政党が確立されてなく、それぞれシンクタンクを持っているわけでもない日本は、官僚機構を巧みに使う以外に政治も行政も円滑に進められない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 霞が関・永田町
感想投稿日 : 2014年3月29日
読了日 : 2012年6月29日
本棚登録日 : 2014年3月29日

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