劔岳 点の記
新田次郎(原作)、山本甲士(文)
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登山をするわけでもないんだけど、山岳小説が好きです。
新田次郎さんの小説を読みやすく書かれたものとあって、すごく読みやすかった。でも読み直すなら新田次郎さんの本でチャレンジしたい。
今となっては空からも色々測れてしまうんだろうなと、なんだか寂しくなってしまうのだけど、自分の足で行って測量するってことは、前人未到だろうが行かなきゃ測れないという、命をかける仕事って多かったんだろうなと思う。
柴崎さんももちろんすごいけど、やっぱり長次郎の案内無しでは絶対辿り着け無かっただろうな。途中、危うく先に頂上に着きそうだった。
とはいえ、山の天気は変わりやすく、何度も登っては降りを繰り返す登山っていうのは、体力だけじゃなく根気もいる。
ついつい頭で装備を今風に思い浮かべそうになってしまうけど、約120年前なので、嵐のときに寒さをしのぐものすら瑣末な感じ。
機材も相当重いものだったろうし、自分たちで背負い運んで、測量しなければならないというのは、ただの登山ではない。
軍の上司とか県庁のお偉方とか嫌な人も出てくるけど、誰が何を言おうと劔岳と同じようにそんなこと屁とも思わず、自分たちのやることを淡々とこなすだけの後半が、頂上登ってきた人の余裕かもしれないと思った。
こういう人知を超えたことをする人たちって、体力、気力、忍耐力の他に、生命力とか運も持ってる人なんだろうなと思う。
2025/04/03 読了
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2025年4月3日
- 読了日 : 2025年4月3日
- 本棚登録日 : 2025年4月3日
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