侏儒の言葉 文芸的な、余りに文芸的な (岩波文庫 緑 70-11)

著者 :
  • 岩波書店 (2003年2月14日発売)
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『侏儒の言葉』の方は、断片的過ぎてよく分からなかった。『文芸的な~』の方はまだ幾らか思考が纏まった感じ。途中、犀星や子規が賞賛されるのを見て、彼は短文ではなく究極的に言葉を削っていくことによって思考を感情のまま表現できる、と実験したかったのではないかと感じた。だから言文一致の時節にあれだけごろごろ変化していった国木田独歩を賞賛してるのだ。解説で、朔太郎にに詩人として拒絶されたという話を読んで得心する。私としては、彼の、詩人に憧れ俳人に焦がれて書かれた短編小説が面白いのに、と思ったのだった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年11月9日
読了日 : 2017年11月9日
本棚登録日 : 2017年11月9日

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