自分の占いを信じてもらうために一度も嘘をつかずに生きてきた「占い姫」と、嘘つきな「弥次郎」(と仲間たち)の少し冒険な物語。
作者の方が二次ソーサクされてた頃好きだったので、『山響呼』に続いて購入。
カム先生の描かれる子ども(特に男の子。。)はやっぱりかわいいなあと思います。双子とナワルピリと王子がすきです。
以下きびしめの感想。
占い姫のキャラが最後までよく掴めませんでした。1話の途中まで、正直すぎて不器用なところのある淡々とした子かと思ってたので、爺やに泣きつく場面がやや突然な印象。
わりと泣き虫だったり甘いところがあったりで私のなかでイメージが最後まで迷子でした。。(最終話のは、性格が丸くなったためだと思いますが。)
嘘をつかないことに拘るのも、昔信用されなかったトラウマでもあるのかなと思ったら特にそんな感じでもなかったので、何となくしっくり来ず。
寧ろ「分かりにくい」って言われてたココさんの心情が一番しっくり来ました…私の思考が嘘つき寄りなのか。。。
また、弥次郎の嘘つきの達人設定もいまいち納得がいかないままでした。もう少し、うまい嘘で人を誘導しまくってるエピソードが見てみたかったかも。
それから、そういうことを求める内容の作品ではないと思いつつ、占い姫警戒心薄すぎるよ!危ない!とひやひやしておりました。自分の立場についてどう思ってるんだ‥‥。
姫が憎めない性格なのは分かるけど、もう少し誰か叱ってみてもいい気がするところがちらほら。姫がまだまだ子どもだからと言えばそれまでですが。
全体に、占い姫の年齢がもう少し小さかったらしっくり来る気がしました。そうなると他の子どもキャラとの差別化は要りますが…。
カム先生の設定や世界観、作品の主題にはとても惹かれるので、何だかもどかしい気持ちで読みました。
嘘のない人生って愉しみがない、というテーマだといしいしんじさんの『プラネタリウムのふたご』が上手かったなあと思いだした個人的感想。
- 感想投稿日 : 2015年2月6日
- 本棚登録日 : 2015年2月6日
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