物語は、女の独白からはじまる。
女が、婚約者である男に、自分の過去を語り始める。
病的な面皰に悩み、美醜によるヒエラルキーを怨み、時に臆病に、時に攻撃的になりながら自己保身をし、生きてきた中学生の頃。
ああ、こういう子いるよね、という、彼女の語るクラスの雰囲気が、まるで自分が属していたクラスのようにリアリティを持って語られ、引き込まれていくうちに、物語は徐々に様相を変え始める。
彼女は何を語ろうとしているのか。
悔恨か、懺悔か、あるいは・・・・?
醜いこと。美しいこと。女である限り、どちらであっても異なった苦しみを生むことがあることを、胸を痛くしながら読んだ。
読書状況:読み終わった
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なにか考えたくなる
- 感想投稿日 : 2018年9月2日
- 読了日 : 2018年9月2日
- 本棚登録日 : 2018年9月2日
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