村上春樹訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」を読んで、あまりにも釈然としなかったので、本家である野崎孝訳を手にした。
同じ内容なのに、村上春樹訳のものとは随分印象が違う。
村上訳ではただの高慢ちきな皮肉屋に思えたホールデンは、野崎訳ではひどく弱く、みじめでナイーブだ。
彼の言葉なら、繰り言も少しは胸に落ちる。
それにしても、訳者が違うとこんなにも雰囲気が変わるものなのかと、驚いてしまう。やっぱり原書で読まないと、正味のおもしろさは正確に感じられないんだろうなぁ。
読書状況:読み終わった
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なにか考えたくなる
- 感想投稿日 : 2008年9月11日
- 読了日 : 2008年9月11日
- 本棚登録日 : 2008年9月11日
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