希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話

  • 飛鳥新社 (2014年4月23日発売)
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感想 : 26
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うまれに恵まれて裕福に育ち、高い教育を受け、仕事をしながら作品を書き続けたふたりの作家、ゲーテとカフカ。

似たような境遇で育った彼らはしかし、まったく正反対ともいえるマインドの持ち主。

天性の明るさと前向きさを有し、困難に立ち向かうことを良しとし、人の欠点をみとめて愛し、自分の軟弱さを律し、パワフルに生きた「陽」の人、ゲーテ。

生まれつき自分に自信がなく、何事にも敏感で不安で、体力もなくなにかを始める前に疲れてしまい、自分の弱さに負け続け、苦しみ続けた「陰」の人、カフカ。

ゲーテもやりすぎだしカフカも行き過ぎだけど、人はみんなこういう面を両方もっていて、笑ったり悩んだりしているのだろうなぁ。

ゲーテの強さには感服したし、カフカの暗さには何度か笑った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 書評、文学
感想投稿日 : 2019年4月8日
読了日 : 2019年4月8日
本棚登録日 : 2019年4月8日

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