光秀の定理 (単行本)

著者 :
  • 角川書店 (2013年8月30日発売)
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感想 : 210
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垣根作品では「ワイルドソウル」や「ヒートアイランド」シリーズを読んできたが、時代小説は初めて。そもそもこの作品が著者の初めての時代物なのかな?
読後は爽やか。史実として光秀の最期がどうなるかは分かっているので、どうなることかと思ったけれど、最後まで爽やかでした。光秀が一応主役だけれど、大半は愚息と新九郎という第三者からの視線で描かれていたからかもしれない。この二人が魅力的過ぎて、途中、光秀が霞んでしまったところもないではないが、知慮に長け、信長から深い寵愛を受けていながらも、何故光秀は本能寺の変という暴挙に至ってしまったのかという考察については妙に得心できるところがあった。ある算術問題が、後半、城攻略に見事ハマっていくのも面白かった。
これから時代小説も続けて書かれるみたい(?)なので、期待して待ちたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 著者名(あ~か行)
感想投稿日 : 2014年7月26日
読了日 : 2014年7月25日
本棚登録日 : 2014年7月23日

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