いつもホラー一歩手前の何とも言えない薄気味悪さでグイグイと引っ張り込まれてしまう前川作品。今作もその点は同様で、最後まで一気に読めたのだけれど、読後は何だか消化不良。真犯人の正体が明かされる一本の電話の場面では、その正体に驚きはしたけど、その後の動機の肉付けとかが曖昧のまま片付けてしまっているし、囮捜査の必要性も感じなかった。あれだけ状況証拠が揃っていれば、囮捜査がなくても十分引っ張ってこれたんじゃないかと思うけど。刑事側のプライベートなエピソードもいまいち必要性を感じずに終わってしまった。
読書状況:読み終わった
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著者名(ま~や行)
- 感想投稿日 : 2016年1月26日
- 読了日 : 2016年1月26日
- 本棚登録日 : 2016年1月20日
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