風の陣【風雲篇】 (PHP文芸文庫)

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  • PHP研究所 (2010年10月12日発売)
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本棚登録 : 216
感想 : 22
4

風の陣シリーズ、4作目。

道鏡が失墜し、次のものへと権力が移行していく中、嶋足と天鈴らは時代をどう読むか。相変わらず策ばかりを講じる天鈴だが、蝦夷を守るためには、朝廷の目を蝦夷から遠ざけるのが一番、という考え方にも一理ある気はする。そのためには、ある程度の対立関係のバランスも必要なのだろう。しかしながら、その均衡が破られるのもあとわずか。田村麻呂とアテルイとの出会いも描かれ、「火怨」に繋がるエピソードも出てきて嬉しいと思う反面、鮮麻呂の決起など悲劇的結末がいよいよ近づいてきたなという感じ。次作、読みたい気持ちもあるが、その結末が待っているかと思うと、多少複雑でもある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 高橋克彦
感想投稿日 : 2013年5月27日
読了日 : 2013年5月27日
本棚登録日 : 2013年5月18日

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