社会心理学の教授だったモリーは筋萎縮性側索硬化症(ALS)という治療法のない神経疾患にかかります。
そして元教え子のスポーツライターでこの本の著者であるミッチが、毎週火曜日にモリー先生の経験をもとに語られる最後の講義を記録したノンフィクションです。
テーマは「人生の意味」。
題目はさまざまで、愛、仕事、社会、家族、老い、許し、死に及びます。
生前葬儀では、モリー先生も一緒に泣き笑いし、心から感謝の言葉を口にします。
モリー先生は病気で体を動かせなくなるのだと言い、予言通り、自分で自分のお尻が拭けなくなります。
モリー先生と闘病をしながらミッチは学びます。
モリー先生は言います。
「もうじき死ぬとは言っても、私のまわりには愛してくれる人、心配してくれる人がたくさんいる。世の中でそう言える人がどれだけいるか?」
「人生でいちばん大事なことは、愛をどうやって表に出すのか、どうやって受け入れるのか、その方法を学ぶこと」
「ほんとうに満足を与えてくれるものは何か。自分が人にあげられるものを提供すること。それは時間。家や車ではない」
そして、最後にモリーがミッチに「もうひとり息子が持てるんなら、君がいいなあ」と言ったのにはうるっときました。
「生まれるものはみんな死ぬんだ」。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2022年2月11日
- 読了日 : 2022年2月11日
- 本棚登録日 : 2022年2月7日
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