三体 II 黒暗森林 (上)

  • 早川書房 (2020年6月18日発売)
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感想 : 411
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私は、本格的なSF小説を読んだのは『三体Ⅰ』がおそらく初めてだと思います。
『三体Ⅰ』はよくわからない部分も多かったのですが、バーチャルゲームの三体世界が非常に面白かった印象があります。
最後は三体文明が地球を侵略する計画が明らかになりました。
今回の『三体Ⅱ黒暗森林』はその続編です。
今回は主人公ルオ・ジーの行動が一番面白かったです。

以下完全にネタバレですので、これから読まれる方はご注意ください。

三体文明が智子(ソフォン)という改造された陽子を地球に発射します。人類の活動は智子に監視されています。
智子の監視の唯一の盲点は「人間の思考」なので、対する人間は「面壁計画」を実行し、四人の「面壁者」が選ばれます。
面壁者は三体文明と全人類を騙さなければなりません。

その面壁者四名は、この小説の主人公であるルオ・ジーという『三体Ⅰ』の主人公葉文潔とも面識のある、全く無名の天文学者。あとの三人はフレデリック・タイラー、マニュエル・レイ・ティアス、ビル・ハインズ。
三人三様の計画を立てようとしますが、三体世界が最も重要視して恐れているのはルオ・ジーのみ。かなり以前から三体世界はルオ・ジーを暗殺しようとしてきていたのです。
そしてルオ・ジーは全くのマイペースで、面壁者としての権利を利用して、美味しいお酒を用意させたり、享楽的な生活をし始め、果ては自分好みの理想の女性まで連れてこさせ、家庭生活を営み始めます。
しかし、その生活は邪魔が入り長続きはしませんでした。
ルオ・ジーは三体世界に打ち勝つことができるのか…。
(下巻に続く)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説 海外 
感想投稿日 : 2020年6月25日
読了日 : 2020年6月25日
本棚登録日 : 2020年6月6日

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