スピノザの診察室

  • 水鈴社 (2023年10月27日発売)
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感想 : 878
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ブク友さん方の間でとても評判の良い本なので手に取りました。


東京の病院から京都市内にある原田病院に転院してきた内視鏡医師の雄町哲郎38歳が主人公です。

マチ先生は三年前に亡くなったシングルマザーの妹の息子の中学一年生の龍之介を一人で引き取って育てています。
マチ先生の愛読書はスピノザの『エチカ』。凄く難しい哲学書です。
マチ先生は本から学んだことを龍之介に教えます。
「人間にできることはほとんどない。それでも努力をしなさい」。

原田病院には個性的な医師が何人かいて、主に終末医療中心の病院のようでした。
そこへ消化器内科五年目の南茉莉(まつり)29歳が入ってきます。



腕利きの内視鏡医師という存在は、先日私も胃カメラ、大腸内視鏡を続けて受けたばかりなので大変気になるキャラクターでした。


私も考えてみると平均寿命まであと二十数年しかないのです。二十数年なんてあっという間に過ぎてしまいそうです。

この本の帯にある宮崎美子さんの
「願わくば人生の最期にはこんなお医者さんに巡り合いたい」という言葉に激しく共感しました。


この話は他人事ではなかったです。
自分の最期をどんなお医者さんに診ていただくかは大問題です。
私の内視鏡をしてくださった先生は、かかりつけ医の紹介の初めての病院での診察でしたがとても好感の持てる方でした。
でも、難をいうと年齢が私と同世代なので最期を診て頂けるのかは微妙な問題でした。
本のストーリーと離れたレビューになってしまいましたが、検査を受けたばかりだったので非常に臨場感を感じました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2024年1月22日
読了日 : 2024年1月22日
本棚登録日 : 2024年1月14日

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