おいしくて泣くとき

  • 角川春樹事務所 (2020年6月3日発売)
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本棚登録 : 2019
感想 : 242
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フォロワーさんの方々のレビューを先に拝見していて、子供に食事を無料で提供する、子供食堂の話だという先入観があって、(他もレビューにあったと思うのですが忘れていました)まさかこんな展開をするとは思ってもみなかったので驚きました。
よかったです。みんな幸せになれて。

子供食堂を経営する家の中学生の息子の心也と、子供食堂に食べにくる幼なじみの夕花と隣のクラスの石村。
<偽善者のムスコ>と呼ばれる心也も嫌だろうけど、多感な中学生の時期にタダでご飯を食べて<ビンボー野郎>と言われる石村もつらいだろうなと思いました。

夕花が義父に暴力を受けて、逃れるために心也と一日だけの逃避行をして二人で電車で海辺へ行って一晩歩くところが一番せつないところでした。
心根の優しい心也と、可愛くて勉強のできる夕花。
二人の永遠の別れののところでは「ええっ!これで終わりなの!」と思ってしまいました。
夕花の出世払いで、いつか本当に、銀座でお寿司が二人で食べられたらよかったのにと思いました。



以下ネタバレですが。
ハッピーエンドです。
読了して、なんで気が付かなかったのだろうと思いました。
銀座のお寿司より嬉しかったかもしれません。
みんな幸せでよかったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2020年8月19日
読了日 : 2020年8月19日
本棚登録日 : 2020年8月2日

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コメント 2件

くるたんさんのコメント
2020/08/19

まことさん♪おはようございます♪

これは見事な構成、読後感でしたよね〜(●︎´ω`●︎)
森沢作品の中でも上位にきます♪

まことさんのコメント
2020/08/19

くるたんさん♪おはようございます。

そうですね。なんでゆり子がでてくるのか最初さっぱりわかりませんでしたが、こういうことだったんだ!!と思いました。
森沢作品、まだ初心者ですが、これからも読んでいこうと思います(*^^*)

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