東日本大震災の年であり、小松左京逝去の年という事で、今年中に再読しておきたいという事で、三度目の読了。三度目にして、初めてどうやって日本が沈没するのか理解できた。情けない(笑)。
とにかく、小松左京の先見性については今更強調する意味はないが(「復活の日」には世界を破滅させるインフルエンザが豚や鶏から発生する可能性がある、との記述があった)、やはり驚かされる。
京都大地震⇒第二次関東大震災、という順番は偶然だろうが、ここで描写される災害の細部、展開される日本人論は地に足のついた思索の賜物だろう。災害に対して意外な冷静さを示す日本人という描写とか、災害とは関係のない場所で発生する買占め、海外からの暖かい人道支援、その裏側での調査行為、データ集めなど、本当にびっくりする描写に満ち溢れている。
現実とは違っていたのは、政治の対応と、原子力発電所の問題だろう。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年11月22日
- 読了日 : 2011年11月22日
- 本棚登録日 : 2011年11月22日
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