森村誠一の本は初めてだったけど、かなり長編のわりに話に入り込めて読めました~。
ヒマラヤに情熱を捧げる男が、仲間を置き去りにして自分だけ登頂を目指したために仲間を死に至らしてしまったという、大きな十字架を背負っていく生き様と、刑事の妻が不倫をして外で逢引してる間に、見知らぬ男に不倫の相手が殺され、自分は犯されて、しかも身籠ってしまった。という、すっごい二つの設定が上手く絡み合ってます。
ミステリーのなのにドラマ性の高い内容で、ミステリー物として読むとちょっと物足りない気がするけど、ドラマ物として読むならミステリーが程よく絡んでて面白いと思う。
登山というものには全く興味ないけど、この本を読んで「山を愛する者」の凄さはヒシヒシとわかってきたし、主人公の津雲の背負った十字架の重さは大変だったのだろうなぁ。と想像つく。
津雲だけでなく、不倫をした美緒も、加害者であり被害者であって、それぞれが自分の過ちによって自分の人生を捻じ曲げられ十字架を背負っていかないといけないのね。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年12月6日
- 読了日 : 2013年12月5日
- 本棚登録日 : 2013年12月6日
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