過剰な資本の末路と、大転換の未来: なぜ歴史は「矛盾」を重ねるのか

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  • 徳間書店 (2016年6月21日発売)
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日本大学での講義の書き起こし。
日本、ドイツが経済復興を遂げられた背景には、安い石油を手に入れられたという経緯があるが、韓国。中国は石油価格が高騰(それまでは固定相場制で経済の常識が機能していなかった)してからの近代化であり、大きなハンデとなっているとの、指摘が興味を引いた。さらに、近代化の基本が「より遠く」であることを考えると、あとから参加するものは、グローバリゼーションが進展した現代において、市場拡大も困難となっている。
実物取引の損失をヘッジする先物市場発展のきっかけが、ドルの変動相場制への移行(ニクソンショック)にあったが、実需原則を撤廃することで、予測のもとに債権や株式を売買するようになり、いくらでも利益を生み出せる発明となった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: マネー
感想投稿日 : 2016年9月10日
読了日 : 2016年9月10日
本棚登録日 : 2016年9月3日

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