学校の外階段 (ファミ通文庫)

著者 :
  • エンターブレイン (2012年3月30日発売)
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本棚登録 : 54
感想 : 5
4

2012 4/2読了。WonderGooで購入。
「青春の無駄遣い」、「なにかわからないけれど、とにかく追いかけたら何かがつかめるんじゃないかという衝動」を、余すことなく書いた名作・鬼作、『学校の階段』シリーズの外伝。
本編主人公はまさに「無駄遣い」に青春を注ぎ込む神庭だったのに対して、こちらは同じ天栗浜高校所属の、何に対しても情熱を抱くことに忌避感を見せる監査委員、水川徹紀が主人公。
グダグダ行きたい水川なのだけれど、学年有数の美少女で「星の女神」と崇められる、一方で新しいことには恐れをいだいてしまって何かをはじめることができない少女、上原莉梨子に引っ張られて、部活・同好会間での部費流用(融通)問題の監査に取り組むことになり・・・。

神庭と好対照なような、根っこのところが共通しているような水川くん。その悩みも、神庭と同じく青春じみていてよくあるようで、いい感じ(でも「なにかわからないけれど、とにかく追いかけたら何かがつかめるんじゃないかという衝動」に比べるとこちらはまだ、創作物の中で取り上げられることは多い感覚かも・・・?)
神庭が会長になった後の時期に話ではあるんだけど、階段部はちょっと出てくるだけで、そこら辺は正しく「外伝」している。
これ2巻出るのかなー、『学校の階段』はライトノベル史上の画期の一つとすら思っているので、櫂末高彰 さんが関連作を書き続けてくれるのは嬉しい反面、さっちゃんは短期で終わっちゃったけど新作も読みたいような複雑な気分・・・。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ライトノベル
感想投稿日 : 2012年4月2日
読了日 : 2012年4月2日
本棚登録日 : 2012年4月2日

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