Memoirs of a Geisha: A Novel (Vintage Contemporaries)

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感想 : 5
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著者は日本美術を専攻しただけあって、話の情景や人物の心情が全て「絵」になります。読者なら皆、「この話を映像にしたい」と思わずには居られないでしょう。後は、ハリウッドが、たっぷり時間とお金をかけて良い映画を作ってくれることを期待します。

私は原書を読みましたが、女房が同時進行で邦訳「さゆり」を読みました。京都弁で語られていて、日本人には邦訳の方が、より面白いかもしれません。

岩村電器会長のモデルですが、やはり松下幸之助ではないかと思います。大阪の電器会社、二股電球ソケットの考案、創業時のメンバーであるノブさん(井植歳雄?)の存在、戦後の制限会社指定に奔走する日々等。千代(さゆり)と同じく9歳にして親元を離れ大阪の地で丁稚奉公をした幸之助だからこそ、白川の辺で一人咽び泣く少女の悲しみを理解できるのではないでしょうか?

敵役「初桃」の生い立ちを知りたい気がしますが、「沈黙は金なり」で却って想像が膨らんで良いのかも知れません。

愛する人との思い出を胸に強く生きているであろう全てのお年寄りが美しく見える本でした。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 洋書
感想投稿日 : 2005年6月7日
本棚登録日 : 2005年6月7日

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