プラネタリウムのふたご

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Mihokoさん  未設定  未設定

その村は、北側に禁猟区の森、海外資本の化学工場にその他の三方を囲まれ、工場の巨大えんとつから出される煙のせいで一年中もやに覆われている。しかし村の人々は一年中星を見ることが出来た。解説員の泣き男が切り盛りするプラネタリウムにて。ある日、銀色の髪をもつふたごの赤ちゃんがプラネタリウムに捨てられていた。ふたごは星座の名前にちなんでテンペルとタットルと名付けられた。

心に染みる物語。序盤はほのぼのとした話でこのまま終わるのか、と予想していましたが、テンペルとタットルがそれぞれ彼らにしかできない仕事に巡り合い、別の道を歩む辺りからの展開にどんどん引き込まれていきました。

いしいしんじさんの物語に共通するのは「大切な誰かを想う優しさ」だと思う。
歯のない老犬と靴をなくした兄貴も、
目の見えない老女も、
ウサギを愛する少年も、
テオ一座も、村の人々も、
そして泣き男と銀色の髪のふたごも…
すべてがやさしい。

「それ以上に大切なのは、たったいま誰かが自分のとなりにいて、自分と同じものを見て喜んでいること、こころから信じられることだ。そんな相手が、この世にいてくれるってことだよ。」

レビュー投稿日
2007年7月27日
本棚登録日
2007年7月27日
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