国道沿いのファミレス (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2013年5月17日発売)
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本棚登録 : 801
感想 : 92
3

都内のファミレスで働いていた主人公は、
年上の彼女もいて平凡な日々を過ごしていたが、
見に覚えのない恋愛トラブルで実家近くの店舗に左遷される。

新しい恋人との関係、
愛人のところへ行ったきり帰ってこない父親と、それを許している母、結婚を悩む幼馴染など家族回りのいざこざ、
職場での人間関係など、
6年ぶりの故郷で過ごす日常の風景を淡々と描いている。
今流行の、ままならない日々を送る悶々とした若者が主人公のお仕事小説系。
デビュー作ということで粗があるのは気にならないけどむしろあまりの熱量の無さに肩透かし。

この系統で売れている津村記久子とか中脇初枝とか窪美澄とかを読んで感じる「これを書かなきゃ死んじゃう」感がまったくない。
デビュー作なのにこんな手触りあっさりでいいのだろうか。

売れ線の物語は好きではない。
実に普通。平凡で緩慢だった。

http://www.horizon-t.net/?p=1016

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文芸
感想投稿日 : 2013年8月9日
読了日 : 2013年8月5日
本棚登録日 : 2013年8月9日

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