米国防総省・人口統計コンサルタントの 人類超長期予測 80億人の地球は、人口減少の未来に向かうのか
- ダイヤモンド社 (2022年12月8日発売)


人口統計学者が分析している事柄の一端を明かした一冊。
出生、死亡、移住という3要素によって起こることを世界各国について分析しているので話題の範囲が広くて面白い。
「人口ボーナス」の定義を改めて知ったことがよかった。
単に若年者人口が増えていればよいのではなく、その増加に見合った働き口の増加もなければマクロ経済における消費が増えることにつながらず、仕事のない若者たちの増加はむしろネガティブに働く(社会不安の増大)というのは、言われてみればその通りなのだろう。
しかし、世界市場で戦える工業化でなければポジティブなスパイラルにならないというのは、いまとなってはハードルが高い話だ。先進国や、アジアNIESといった国々は先行者利益を得たという印象を受けてしまう。
本書の主要なテーマではないというが、移住に関して世界で起きているコンフリクトは重いテーマだ。日本も例外ではなく。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
社会
- 感想投稿日 : 2023年11月17日
- 読了日 : 2023年11月17日
- 本棚登録日 : 2023年11月16日
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