王妃の帰還

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本棚登録 : 1084
レビュー : 192
著者 :
ミツさん 日本文学   読み終わった 

 綺麗な憧れの王妃がある日城から追い出され、自分たちのところへ転がり込んでくる。憧れていた王妃の傲慢さ、空気の読めなさに耐えかねて王妃を更生させ、城へ帰還させる作戦を企てる。そんな中での王妃との関わり合い、仲間との衝突、新たな関係性などを体験してそれぞれが成長してゆく。
 初めは王妃の傲慢さに呆れ、怒りさえも感じるほどであった。早く城に帰ればいいのに、とも思っていたけれど、範子たちと過ごしてゆく中で王妃の人間味のある、王妃でないただの女の子としての姿が徐々に現れてきて、読んでいてだんだん惹かれていく。それは王妃だけでなく、範子やチヨジたち、ひいては村上恵理奈の人間性も見ていくうちにはじめとの印象は変わっていく。良くも悪くもみんな弱くて、でも必死に強くあろうとしているのだ。こんなに怖いクラスあってたまるか、と思ったがキャラクターたちの内情は実際の高校生たちと同じなのかもしれない。一人になりたくない、なめられたくない、好かれていたい、人気な子に気に入られたい、認められたい。実際はそんなの叶えたところで、あまりに脆くて簡単に崩れてしまうが、そう願わずにはいられない。女子高生は誰もが心の奥底にそのような思いを秘めているのではないだろうか。

レビュー投稿日
2019年10月8日
読了日
2017年8月4日
本棚登録日
2017年8月4日
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