非常時のことば 震災の後で (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2016年6月7日発売)
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本棚登録 : 88
感想 : 11
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3.11以降、ことばはどう変わったのか。

様々な文章からことばを引いてきて、そこから見える世界について考えよう、という本。
冒頭、非常時だから咄嗟の「ことば」が出てこなかったという筆者。これほどの人から「ことば」が出てこない、あるいは分かっていたけれど考えて来なかったことがあるんだな、と痛感。

今尚、空白に向かって言葉を吐き出し続けているように思える人さえいる、原発事故。
結局あれは何だったのか、本当のところを明らかにされないから、悲しいかな私たちはそれを安心と受け止めているような所がある。
遠い国の世にも不思議なおはなし、なんかでは決してないのにね。

川上弘美の「神様」と「神様2011」の違いなんかも挙げていて、何かの時に再読するかもなー。
レビューにメモしておこう。

とても読みやすく、伝わることを第一に?考えられたのかな、という一冊なので、たくさんの人に手に取って欲しいと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2016年
感想投稿日 : 2016年7月1日
読了日 : 2016年7月1日
本棚登録日 : 2016年7月1日

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