読んでないのに、推理してどうするんだ。
と思いながら、読む。
もうねえ、『島耕作』とか『slam dunk』式とか、なぞらえ方から笑えるんですよ。
(と思ったら私のレビューも『デスノート』になぞらえてんじゃん、怖!)
ラスコーリニコフはきっとこういう理由で、お婆さんを殺したんだとか、ソーニャのことは単に見た目で選んだんだとか、小説のページをランダムに朗読しながら、わちゃわちゃしてるのが楽しい。
あー。こういう会、ありだなー。
で、結局のところは読むのですよ!(笑)
その後、もう一度集まってわちゃわちゃするんだけど、ほぼ満場一致でスヴィドリガイロフ推しに変わってるところが笑える。
最後に矢部太郎のあとがき漫画が挟まれていることも、訳分からんテイストに仕上がっている。
(個人的には、吉田浩美が影絵影絵言うのを、影絵原理主義と言い表わした一コマが、非常に気に入っています)
ただ、これが一冊として成立するのは、『罪と罰』が想像の斜め上を突っ切る作品だからなんじゃないかなと思う。
一見、読んでたら格好よさげに見られ本で損してる所はあると思うけど、読んだら「ある意味」すげぇ本読んだな、ってなんか達成感があると思う。
でも大人が読むより、中高生の方がきっと味わえる。
そんなわけで、この本を『罪と罰』の横に配置して欲しい。
相手は新潮と光文社だけど。
この機会に文春でも新訳だしたら良いのでは、ちょっとライトな訳にしても面白いと思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
2019年
- 感想投稿日 : 2019年7月15日
- 読了日 : 2019年7月15日
- 本棚登録日 : 2019年7月15日
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