百瀬、こっちを向いて。

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本棚登録 : 1652
レビュー : 396
著者 :
mitsukiさん 2010年   読み終わった 

長田永一の青春感、半端ない。

『吉祥寺の朝日奈くん』でもそうなのだが、なんだか、友達にいたら楽しそうでワクワクキュンキュンしまくりである。

表題作、「百瀬、こっち向いて」では、百瀬に付き合わされる主人公の真っ直ぐさがいい。
人間レベル2とか言い切ってしまえる、ネガティブさが、けれど作品を暗くしない。

しかし、この作品にはもっと素敵な人物が登場するのである。

それは冴えない主人公の冴えない友人である田辺くんだ。

彼は主人公から、自分と同じように女に縁のない生活をすると見なされていながら、百瀬に対して積極的になりきれない主人公に、めちゃくちゃカッコいいエールを送るのだ。

田辺、すげえ!

と、単なる一読者の私が絶賛したくなるほどの名脇役なので、ぜひ田辺を中心に読んで欲しい。

もう一つ「小梅が通る」の、小梅の女友だちも素晴らしい。
小梅の秘密に対して、あんたバカだったんだねぇと言い切り、ストーリーを一気に覆してしまうその感じがいい。

これらの作品は、決して主人公たちが作り上げたストーリーではない。
彼ら、彼女らを支える名脇役あってこその感動的な仕上がりとなっている。

そんな風にはっきり言える作品って、なかなかないのでは。

レビュー投稿日
2014年7月29日
読了日
2010年8月16日
本棚登録日
2010年8月16日
3
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