戦場のコックたち (創元推理文庫)

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本棚登録 : 443
レビュー : 26
著者 :
mitsukiさん 2019年   読み終わった 

タイトルやジャケットの感じからは想像できなくて、「えっ、そういう小説なの!?」と驚いた。
でも、『ベルリンは晴れているか』の人だと知っていれば、納得か(笑)

最初に、祖母の作るお惣菜が美味しくて……という所から始まるので、キッドが従軍してコックとして沢山美味しいものを作り出す話か!

と思いきや、中盤までのミステリー色!
そしてまあ、戦時中なんだから、当たり前だけど食材は不足しているわけで。
コック仲間や兵士との触れ合いが多く描かれていて、美味しさにつながる温もりを感じながら、隊で起きる謎を解いていく、という形。

中盤までは。

そこからは、ミステリーというより、戦争、だ。
第二次世界大戦の終盤、連合軍と赤軍とナチスという構図が、それこそ混沌と化していく。

このまま、戦争が終わり、もしも生きて帰れてしまったら、どうしよう?
という疑問に、読む手を止めてしまった。

人としての尊厳って何なんだ。
国のために、家族のために、名も知らぬ誰かを手にかけて、その行き着く先が「自分が生き延びることへの問い」だなんて。

国に、家族の元に帰ってきた時に「何を食べるか」って大事だよね、と友人がオニギリを片手に呟いていたことを思い出した。

レビュー投稿日
2019年8月18日
読了日
2019年8月18日
本棚登録日
2019年8月18日
4
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