ヨーレのクマー

  • KADOKAWA (2016年11月21日発売)
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感想 : 40
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宮部みゆきにとって2作目の絵本。

小説「悲嘆の門」の作中作品が、佐竹美保の美しい絵で、素晴らしい作品となった。

「悲嘆の門」では、主人公の大学生のアルバイト先、ネットパトロール会社の社名の由来になっている。ネットという見えない世界をパトロールする見えない怪獣。パトロールの対象だけでなく、パトロールする自分自身もある意味では怪獣なのだと。

絵本の主人公は、美しいフィヨルドを見渡す山に住んでいる怪獣、クマー。
美しい自然と豊かな四季に恵まれている。

クマーは不思議なツノの力で、姿が見えない。

わるい怪獣と戦って、ヨーレの街を守っているクマー。

しかし、怪獣との戦いで、そのツノが折れてしまう。

わぁ、たいへんだ!

街の人々の前に、はじめて姿を現したクマー。
水面に映る自分の姿を、はじめて目にしたクマー。

大切なものが目に見えた時、その本当の姿が見えているのだろうか。

宮部みゆきが語りかける、美しくて、深くて、眠れなくなる物語。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年1月5日
読了日 : 2017年1月4日
本棚登録日 : 2017年1月5日

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