幻夜 (集英社文庫)

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本棚登録 : 16440
レビュー : 1300
著者 :
Miyaさん 小説   読み終わった 

『白夜行』に続いて読了。
この2作はどうしても比べてしまうが『白夜行』のほうが惹きつけられるものがあった。
今作は物語になかなか入り込めなくて読むのに苦労したが、ラスト200pは一気読みできた。

雅也が不憫過ぎる。
どんな状況であれ、殺人は良くないが他に人生の選択肢はなかったのかと思う。
もし、雅也が有子と一緒になれたら・・・と思わずにいられない。
でも、雅也が美冬と出会っていなければ
雅也は有子とも出会っていなかったと思うとどうしようもなかったのかもしれないとも思う。

美冬(雪穂)は整形したことでただただ気持ち悪い存在となった。
忌まわしい過去を持つ雪穂を捨てて、身も心も別人(美冬)になりたかったのだろうか?
読了後には人生において受身の雅也と、どんな手を使ってでも自分の思い通りにする美冬との対比が面白いと思った。

『白夜行』も含めて最後まで美冬(雪穂)の心理描写を描かなかった東野氏に感服する。
今作は『白夜行』の続編ではないと東野氏は仰ってるそうだ。
作中に雪穂に繋がる伏線をちりばめておいて
そんなはずはないだろうと不満に思っていたが、今は納得できる。
そうすることで、美冬(雪穂)の得体の知れなさを浮かび上がらせて、
物語を際立たせているからだ。
想像力も掻き立てられるので、たくさんの検証サイトがあるのも納得できる。

表紙は神戸三宮周辺かな。

レビュー投稿日
2013年8月10日
読了日
2013年8月10日
本棚登録日
2013年7月27日
3
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