狐憑

著者 :
  • 青空文庫 (1999年9月3日発売)
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感想 : 4
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水上生活を営む部族の男シャクに憑きものがした。他部族との戦で喪った弟が憑いたのだろうと当初は思われていたが、そのうち鳥や獣や他人のことなどを語るようになり評判を呼ぶ。やがて本人も周囲も、実はシャク自身が考えて喋っているのだろうと気付くが、それも一種の憑きものなのだろうということになる。そうして暫く暮らしていたが、シャクは次第に何も語らなくなり、そうかといって働くでもなく、予てから彼を面白く思っていなかった部落の有力者達は、占い師を買収してまでシャクを『処分』する。彼は食料として大鍋で煮られて喰われ、骨は湖に捨てられる。そういう話。色鮮やかに情景が見えるようで、文章が『活きている』と感じる。ラストが衝撃的過ぎてビックリしたが、何だか好きな話。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学
感想投稿日 : 2013年8月2日
読了日 : -
本棚登録日 : 2013年8月2日

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