朝鮮に住んでいた少年時代、友達やその父親らと虎狩に出掛けた時の思い出。友達はかなり癖のある半島人で、彼の奇矯な一面についても語られる。
趙大煥は、自分を実際以上に見せたいが実力が伴わない為叶わず、でもそれを認めたくないので変に開き直ったり、力のない事に敢えて気付かない振りをしているように思える。これだけ書くとホント始末悪い奴のようだが実際悪い。筆者はそれなりに上手く付き合っているが、語りからは友情とか親愛とかは読み取れない。当時も今も、朝鮮人に対しては何か共通のものがあるのかなという気がする(昔から変わらないと言うべきか)。
虎狩から暫く経って趙大煥は行方をくらまし、更に時を経て二人は再会するが、ろくに言葉も交わさずあっという間に別れる。そこにも、友人との久し振りの再会に相応と思われる表現はない。本当はお前こいつのこと嫌いなんじゃないの。
バナナの皮で虎が滑るかもと考えたのには笑った。コントか。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
文学
- 感想投稿日 : 2013年8月2日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2013年8月2日
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