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屈辱から生じるしこりを屈ジコと呼ぶ。屈ジコは酒精に溶けやすく湯呑一杯の酒があれば跡形もなくなってしまう。人は屈ジコが溜まってくると本能的に新橋のガード下へ出掛け、これを溶かしている。但し、酒は屈ジコを溶かす一方で頭脳をアホにしてしまう。酒というものは呑むほどに愉快なフィーリングが覚醒し二杯三杯と盃を重ねてしまうもの。場合によっては廃人になることも。まことに困ったことではあるが、世の中にはこれらの諸問題を一気に解決手段てくれる。んむむむ。そんな手があったのか。びっくらこいた。
明治から平成までの著名作家による酒にまつわるアンソロジー。中には下戸の人もいるが、読むほどに酒興はそそられる。今宵はしっぽり酒に浸ろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2018年11月23日
読了日 : 2018年11月23日
本棚登録日 : 2018年11月23日

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