キラキラ共和国

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著者 : 小川糸
yumiさん  未設定  読み終わった 

今回は鳩子がミツローさんと結婚してからの事柄が
主に描かれています。
結婚をして夫になったミツローさんとの距離感、
そして一番大切なのはQPちゃんとの接し方。
今まではご近所さんという気軽なお付き合いだったけれど、
結婚をきっかけにそれまでの関係とはまた違ってくるので
それに悩んでいた鳩子が徐々にご近所でもなく、
変に肩肘を張らずに母親になっていこうとしている姿が
微笑ましかったです。

そして一番の心のひっかかりであった美雪さんの存在が、
こんな風にして自然に受け入れられて、
形や姿はないけれど四番目の家族として
受け入れているのが良かったです。

目の見えない少年がお母さんに感謝の手紙を書いたことは、
本当に名誉ある仕事でした。
こんな手紙を息子から貰ったら涙ものだと思います。
少年も素晴らしいですが、今までそう育てたお母さんも
素晴らしいと思いました。

鳩子がミツローさんの故郷へ初めて帰省の場面では
何だか遠い昔の記憶を思い出し初心を思い出させされました。
事情を知っている家族達もみんな温かく良い人ばかりで
よりいっそう鳩子とミツローに幸せになって欲しいと思えました。

作品の中で心に響いた言葉は
人生は長いとか短いじゃなくて、その間をどう生きたかだと思うから。
隣の人と比べて、自分は幸せとか判断するんじゃなくて、
自分自身が幸せだと感じるかどうかだもん。

今回も何人かから代筆の仕事の依頼があり、
手紙を書いていますが、前回の「ツバキ文具」よりも
少し印象が薄い感じがしたのでもっと素敵な手紙を
沢山読みたかったです。

今回も鎌倉が舞台なので鎌倉の自然、
歴史ある街並みなどが四季を通して楽しめました。
この作品を読むとゆったりとした時間の流れになり、
穏やか気分に浸れるので、
また丁寧に読み返したくなります。
そして最後には大切な誰かに手紙を書きたくなる気分になります。

少し気分が落ち込んだ時にも
私達にはいつだって美しい光りに包まれている。
だからきっと大丈夫だ。私にはキラキラがある。
この言葉も魔法のように唱えれば、
きっと前に進めるというのがまた心を癒してもらえて
心が温かくなりました。

レビュー投稿日
2017年11月4日
読了日
2017年11月4日
本棚登録日
2017年10月30日
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