1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉後編 (新潮文庫)

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本棚登録 : 6568
レビュー : 617
著者 :
mizudoriさん 小説(日本)   読み終わった 

物語としては面白い。心に残る言葉もある。でも、どの登場人物にも感情移入できなかった。村上作品の主要な登場人物は、過去に心の傷を負い、そしてその傷に過剰に自覚的というケースが多い。でも一方で、市井の普通の人物が重要な役割を担っていたり、魅力的だったりもする。私は後者に感情移入しながら、村上ワールドに入り込んでいく。「海辺のカフカ」では星野君がその役割だった。
今回も星野君を探しながら読み進めていく。長い話だからいつかは現れるだろう、とゆったりと構えながら。でも、結局、最後まで現れなかった。過去のトラウマに囚われて、深く誰かを求めている人物ばかり。高い壁をめぐらせる村上ワールドに入るための水先案内人がいない。外側から覗き見る。出口は塞がれてしまっているようだ。

レビュー投稿日
2013年4月14日
読了日
2013年4月14日
本棚登録日
2013年4月14日
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