五月のミル【HDニューマスター版】 [DVD]

監督 : ルイ・マル 
出演 : ミシェル・ピコリ  ミウ・ミウ  ドミニク・ブラン  ポーレット・デュボスト  ミシェル・デュショソワ 
  • 紀伊國屋書店 (2009年11月27日発売)
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本棚登録 : 74
感想 : 6
5

1990年フランス・イタリア合作映画。監督・脚本はルイ・マル。また、共同脚本(?)としてジャン=クロード・カリエール。主演はいい感じで年を重ねたミシェル・ピッコリ。その他に、ミル(ミシェル・ピッコリ)の娘役カミーユにミュウ=ミュウ、ミルの姪役クレールにドミニク・ブラン、ミルの弟役ジョルジュ役にミシェル・デュショソワなど。

ある日、一緒に暮らしていたミルの母が死んだ。ミルの家はボルドーワインを小ぢんまりと家族経営しているのだが、葬儀のために集まった親族連中は家や土地を売却しての遺産分配のことで頭がいっぱいだ。折しも1968年5月、フランスでは五月革命の嵐が吹き荒れ、全面ストの突入によって葬儀も執り行えなくなったまま・・・。

全体的にブラックユーモアに彩られた作品でしたが、それほどどぎついという訳でもなくスパイスのような感じで散りばめてあって、最後には家族愛のような温かみもあり、なかなか面白かったです。母の死によって、ミルと愛人(?)の家政婦さんの2人だけになってしまったのが、だんだんと親類などが集まってきて、しまいには大人数でのピクニックや飲めや歌えやの大騒ぎ、それに革命からの逃避行と、楽しいイベントが満載で、観ているこちらも喜劇として大いに楽しめました。
一方で、この映画のもうひとつの見所は、監督ルイ・マル自身の自省的な総括ともいえる脚本にあるでしょう。1968年5月、カンヌ映画祭における粉砕事件。フランソワ・トリュフォーとともに最も先鋭的であったというルイ・マルの言動は、その直後の五月革命の過激な行動に波及したといいます。さらにこうした政治行動は、ヌーヴェルヴァーグを担った映画人たちの主義・主張の相違を際立たせ、その瓦解を決定づけたともいいます。
ここで主役として描かれているのは、個人で細々とワイナリーを経営する年寄りな男性です。それがブルジョワジーと位置づけられ、五月革命の糾弾対象となってしまう。ストにより電気も止まり、葬儀も出せない。そして革命の主題であった世代間闘争やフリーセックスが話題にのぼる。まさに、かつて自らが主役だった世界の裏側で起きていた悲喜劇を、それがいかに迷惑千万で鼻持ちならない滑稽なものであったかを、ブラックユーモア満載のコメディタッチとして、自らを逆糾弾するかのよう描いています。まさに壮年にいたり当時の糾弾される側の年齢に至ったルイ・マルの、自らをネタにした凄みが伝わってくるかのようでとても面白かったです。
ワイナリーということで、緑いっぱいの自然を使った映像もとてもきれいです。そして、楽しげなBGMに、きれいな女優さんたち。楽しみが一杯に詰まっている作品でした。ドミニク・ブランがセザール賞最優秀助演女優賞を受賞したとのことですが、やはりあのバストのおかげでしょうね?(笑)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 外国映画
感想投稿日 : 2014年3月22日
読了日 : 2014年3月21日
本棚登録日 : 2014年2月9日

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コメント 4件

nejidonさんのコメント
2014/03/29

mkt99さん、こんばんは♪
懐かしいですね!と言っても、ずいぶん前に観た映画です。
【死刑台のエレベーター】が有名なので、こちらはさほど騒がれなかったような・・
全体にほわほわほわんとした作品だった記憶がありますが、ちゃんとドミニク・ブランの豊満なバストに目をつけていらっしゃるのはさすが(笑)!
そうだ!言い忘れてました!
先週号の週間新潮・花見特大号で、巻頭にBBのヌードがたくさん載ってました。
記事も特集してましたね。素敵だったなぁ。
mkt99さんも、どこかで見る機会があると良いのですが。
いや、見たからと言って何がどうのというわけでもないのですが(笑)

mkt99さんのコメント
2014/03/30

nejidonさん、こんにちわ。
コメントいただきありがとうございます!(^o^)

ははは。バスト勝負で言えば本当はドミニク・ブランの女友達役であったロゼン・ル・タレクの方が良かったのですがね・・・。(笑)

BBの件、ご連絡いただきありがとうございます!m(_ _)m
それは何としてでも見ないと!(笑)
しかし、nejidonさんがそれを見て僕に報告しないと!って思われるとはいやはやお恥ずかしい、いや、嬉しい限りです。(笑)
必ず見ます!(きっぱり!)

lacuoさんのコメント
2016/11/14

mkt99さん、良い映画をいっぱい見てるんですねー。

「ルイ・マルの言動は、その直後の五月革命の過激な行動に波及したといいます。」

この時代の映画作家は、政治的に尖ってる人が多かったんですよね。

ルイ・マルの映画は、オレも何本か見てます。

mkt99さんのコメント
2016/11/18

lacuoさん、こんにちわ。
コメントいただきありがとうございます!(^o^)

そうなんですよ。まずは女優さんが脱いでいる映画を中心に観たいと思っています。(笑)

ヌーベルヴァーグ時代の映画作家たちは先鋭的な行動がそのまま時代の最先端であると自負する自信満々の人たちで、それがそのまま作品にも反映し活かされていて時代の熱い息吹を感じさせてくれるので、観ているこちらもそのパワーについ引き込まれてしまいます。

五月革命以後もそれぞれの路線で活躍し続けられておられて、やはり時代の大きな潮流だったんですね~。(^o^)

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