重力と恩寵 (岩波文庫 青690-4)

  • 岩波書店 (2017年3月18日発売)
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感想 : 12

『死者の現前は想像上に過ぎなくとも、不在はまごうかたなき実在だ。』

絶食自殺、というセンセーショナルな死を遂げた聡明な彼女は決して絶望していた訳ではなく、苦しみの感覚から精神の実在を得ようとしていたように思う。(「私は自身の苦しみを愛さねばならない。有益だからではなく、そこに在るから。」)

精神のロジック、理が書かれた辞書のように感じた。精神の辞書。


精神の辞書として、傍にいつも置いていたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年12月6日
読了日 : 2020年12月6日
本棚登録日 : 2020年9月6日

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