ドグラ・マグラ(下) (角川文庫)

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本棚登録 : 6756
レビュー : 468
著者 :
百々子さん 小説   読み終わった 

ああ、作者は天才だなあ、と思った。

始終圧倒されたとの言葉に尽きる。

こんな小説を書こうと思った人がいる事、
そして書けた人がいる事に驚きを禁じ得ない。
心理遺伝、細胞の記憶等、小説半ばに延々と登場する精神学者の論文の部分も、凄まじい発想力で緻密に作られている。
これが一遍の小説の一部だなんて信じられない程に。

ただ、後半ギリギリまで読者の予想を裏切り続けてくれたので、
最後がなんとなくフェードアウトな感じがして
収まりが悪かった。

結局わたしも主人公も最初から最後まで何もわかっていない。
しかし、そうやって読者の頭もぼやかすことが小説の狙いなんだろう。
もう一度頭から読ませて、読者を無限にループさせることも狙いかもしれない。

でも、人の目を眩ませて、
いつまでたっても理解できないようにするのが趣旨の小説だろうなと思いつつ、
実はコッソリものすごい秘密が文中に隠されているのではないかと、
それを見つけ出せたりするんじゃないかと
期待してしまうのはなぜだろうか。

ああ、いつかもう一度読んでしまうんだろうなあ...と思う。
転がされる主人公と同じく、
自分も作者の手のひらで転がされているような気がするのに...。

追記
表紙のイラストについては賛否両論あるみたいですが、
わたしはぴったりだと思いました。
内容は確かに関係ないんですけど、雰囲気というか、エグさがぴったり合います。

レビュー投稿日
2014年11月29日
読了日
2014年11月27日
本棚登録日
2014年11月27日
3
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