東電OL殺人事件がモチーフとなっているこの本。そういえば、佐野眞一『東電OL殺人事件』も数年前に買ったまま積読状態になっている・・・。この本はフィクションだけど、フィクションだからこそできる面白い「二面性」へのアプローチの仕方をしてた。まず東電OLとほぼ同じ設定で殺された被害者、そして事件を追う刑事の彼女の百合子、そして同じように夜は売春をしている百合子の先輩。百合子が同じ「働く女」である先輩について考察できるというのは、うまいと思った。まぁ、この本がいう彼女が二面性を持った理由は、いってしまえば、女性ゆえに売春に走ったわけだけど、普段すごく真面目な学生が窃盗とかする感覚に似ているような気がしないでもないけれど。
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小説/は
- 感想投稿日 : 2011年1月6日
- 本棚登録日 : 2011年1月6日
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