秋月記

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本棚登録 : 257
レビュー : 52
著者 :
moboyokohamaかわぞえさん 小説   読み終わった 

九州の小藩、秋月藩で専横極める家老を糾弾すべく間小四郎は仲間と立ち上がり家老の排除に成功。しかしその裏には本藩福岡藩の策謀があった。
専横排除のために戦った仲間も現実を知り自らの力の限界を知らされ、また圧力に屈し保身に走っていく。

正義を貫こうとする心意気は、歳をとるとともにあるいは立場によってともすれば萎えて事なかれという気持ちになりがちで、それでも頑張ろうとする者は周囲から浮いてしまうことがある。
私達の平凡な人生でも、悪さも一緒だった竹馬の友、馬鹿騒ぎをしたり、反体制デモ、シュプレヒコールをともに叫んだ学友も妻を娶り子をなし、仕事もそれなりの地位を得れば良くも悪くも皆落ち着いてくるもの。

そんな中にあっても幼少期に妹を死なせた後悔ゆえに「逃げない男」になると決めた小四郎は本藩に取り込まれぬように奮迅する。

人はなんのために生きるのか、様々な選択肢はある。
小四郎のそれは正しく生きている人間が幸福に生きていかれる世の中になるべく命がけで働く事だったのだろうか。
そして彼は妻に「この世の一番の悪は怠けだ」と語る。

レビュー投稿日
2019年6月7日
読了日
2019年6月7日
本棚登録日
2019年6月3日
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