悪魔とプリン嬢 (角川文庫)

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本棚登録 : 380
レビュー : 51
制作 : 平尾 香  Paulo Coelho  旦 敬介 
mocciomさん 仏教   読み終わった 

"アルケミスト""第五の山"などで知られる著書によるキリシタン文学。

平和で退屈な山奥の村ヴィスコスにやってきた外国人の旅人。村で唯一の宿で働くバーメイドのシャンタールは好奇心から彼にちょっかいを掛ける。思いもかけず旅人は彼女を誘い出し、彼の財宝と引き換えにある取引きを持ちかける。

一見善良な田舎の人々。彼らの奥底に眠る善と悪とを掘り起こそうとする旅人。キリシタンの教えが背景に流れ、ふわふわとした読後感です。

○人間の本性についてだ。われわれは誘惑に屈する機会を与えられれば、遅かれ早かれ必ず誘惑に屈する、というのが私の発見した真実だ。条件さえ整えば、地球上のすべての人間がよろこんで悪をなす。

○たとえばではなく、実に明確なことだ。ー『汝、殺すべからず』の戒めを犯してほしいのだ。君が今聞いたとおりのことだ。彼らに犯罪を犯してほしいんだ。期限は一週間だ。七日後までに町の誰かが死体となって現れたらーもう働けない老人であってもいいし、不治の病人でも、手がかかる心身障害者でも、被害者は誰でもいいー、この金は住民のものになり、私はわれわれすべてが悪なのだと結論を出せる。

○思いやりのある人間という役割を演じるのは、人生において決然とした態度をとるのを恐れている人たちのやることなのだ。自分が善人だと信じておくほうが、他の人に立ち向かって自分の権利のために戦うよりもいつでもずっと簡単なことなのだ。侮辱されてやり返さないでおくほうが、自分よりも強い相手と戦う勇気を発揮するよりも、いつでも簡単なのだ。

レビュー投稿日
2015年2月8日
読了日
2015年2月8日
本棚登録日
2015年2月8日
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