「アメリカ社会」入門 英国人ニューヨークに住む (生活人新書)

3.52
  • (14)
  • (30)
  • (40)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 308
レビュー : 39
mocciomさん ライフスタイル   読み終わった 

英国出身で日本で15年間に渡る記者生活を送った著者による米国見聞録。一口に「英米」と総称される2国ですが、中の人的には近い分のへだたりも感じられるようで、著者は、アメリカ英語より日本語のほうがまだうまく話せるとまで語っています。

なんとなく外人一般は明るく快活なものだとのイメージがありますが、実はそれはアメリカ人特有のものだそうで、イギリス人の著者はやたらに話しかけてくるニューヨーカーに戸惑ったりもしています。

イギリス的な奥深い皮肉と、アメリカ的なわかりやすさ。下記引用1つめのエピソードは片田先生の"プライドが高くて迷惑な人"にも通じる精神病理の現れとしても興味深いところ。

○謝罪がないくらいならまだいい方で、本来なら謝罪すべき人が逆に怒り出すことも多々ある。面白いことに、その人の落ち度が大きければ大きいほど、怒りの度合いも大きくなるようだ。言葉に怒気を含ませることで、相手に「悪いのはむしろ自分の方だ」と思い込ませようというのだろう。

○"That's what she said."(そう彼女は言ったんだ)は、誰かが意図せず性的な意味にも取れる発言をしたとき、それをまぜっ返すのに使う表現だ。たとえばある人が「うわ、君のは大きいね」などと口にしたら、すかさず横から"That's what she said."と言ってやるのである。イギリスでは、このようなときに"As the actress said to the bishop."(女優は司教にそう言った)と言う。

○ぼくが『ザ・シンプソンズ』で印象に残っているのは、母親のマーサがビジネスとしてプレッツェルの販売を始める話だ。夫のホーマーは、妻の行動に心を動かされる。「アメリカじゃ、スナック類はもう飽和状態だ。そこへ君はまたひとつ塩辛いお菓子を押し込もうとするんだね」。また、彼はアメリカ人の労働倫理や労使関係についてもコメントする。「たとえ仕事が気に入らなくても、ストライキはしない。毎日きちんと会社に行って、いい加減に仕事をする。これがアメリカ流さ」。

レビュー投稿日
2015年2月8日
読了日
2015年2月8日
本棚登録日
2015年2月8日
0
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『「アメリカ社会」入門 英国人ニューヨーク...』のレビューをもっとみる

『「アメリカ社会」入門 英国人ニューヨークに住む (生活人新書)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。
ツイートする